あちーでございまさぁねぇ。~フィリピン留学生活203日目~
照りつける日差し、どこまでも白い砂浜。
眩しい太陽と、それを照らすオーシャンブルーとエメラルドの色に支配された海。
寄せては返す波の音とともに、かすかに香るココナッツのサンオイルを少しだけ感じながら、バナナシェイクを口に吸いこむ。
ウクレレが寂しげな音を響かせながら、ボブマーリーを奏でる。
ゆっくりと南国の時間に溶け込んでゆく。
遠い祖国をしみじみと感じながら。
というフィリピンを感じてみたい、どうもダニスです。
あちーでございまさあねえ。
皆さんの中に、フィリピンはこのようなイメージを持っている方もいるのでしょうか。僕はここに来る前、正直こんなシチュエーションが日常にあるのかなと少しばかり期待を持っていた一人でした。
バカですね。
そんな訳あるかと。
留学やぞ、と。
実際、外部の機関というかエージェンシーを使っていく語学留学とかの広告、こんなの多いと思う。『セブ島☆語学留学』『南国を感じながら英語を学ぼう!』的なね。ヤシの木とか、ビーチの写真と共に。
まじでそんなフィリピンはあるのかね?
多分ほんとローカル、超ど田舎か、観光地として完全に開発されたセブ、パラワン、ボラカイ、etc. ごく限られた場所だけでは。
現実はもっと発展してる部分が多いし、少なくとも自分が最初にフィリピンに抱いていた固定観念は、生活をしていく中で変化した。
まあマニラだからかもしれないけどね。(笑)
そんな僕ですが、実は今学期からインターンを始めました。
今更だけど。
会社的には小さい会社で、マニラの経済中心地マカティという、日本でいう大手町のような場所を拠点に活動している、不動産コンサルティング・フィリピンビザ取得支援を行っている会社です。
代表とインターン生3人以外、社員はフィリピン人という会社です。
正直まだ数回しか出勤していないので、なんともこれと言って言い難いですが、全てが自分の経験していないものなので、すごくドキドキです。
そう。この前は初めて通訳業務をこなしました。
しかも病院での、医療通訳。
なぜ、通訳?
え。
病院?
もちろん医療用語なんか知らないし。
こういうのが、仕事というものなのだろうか、唐突にしかも違う仕事を、とりあえずやって!て感じで頼まれる。
シチュエーションもかなり精神的に重い内容だった。
というのも、通訳の依頼があったのは、ある親子でフィリピンに旅行に来ていたお母様とその娘様。
旅行先でお母様が、体調を崩されて緊急搬送、そしてICUで治療を受けているというケース。
その病院では、日本語通訳可能な方がおらず、そもそも日本人への対応を想定していないいわばフィリピン人オンリーの病院。
そう、診察、看護師やスタッフとの諸々のやり取りにおける通訳。また事あるごとの状況報告や質問。疑問点の抽出。
更には、インターン先の会社とのやり取りや、患者様の加入されている保険会社とのやり取り。諸々。
正直、てんてこまい。
一日目は8:30から21:30に及ぶ、業務をこなした。
業務中、極度の緊張と過度のストレス(プレッシャーかな?)によって、なんど吐きたいと思ったか。(笑)
しかし何だろう。
自分よりも何倍もつらいであろう、苦境に立たされている人たちを目の前にすると、カラダは自然と動いてくれるものだ。
ここで自分が弱くなってどうすると。
今、この状況下で何を最優先で考えるべきか、そして行動すべきか、最適化を図る。
この状況下では、
・英語がわからない
・海外滞在中での予期せぬ事態、そして入院
・日本人が全くいない状況
という患者様の状況を考えると、自分がすべきことは、
・英語の日本語への翻訳 →言葉の理解による安心
・情報提供 →半年間で培ったフィリピンの生活、文化、交通事情等の生活において不可欠な知識提供による不安の軽減
・気持ちに寄り添うこと →日本人が全くいない状況による孤独感の軽減
しかし現実は本当に難しい仕事であった。
その状況では頼れるものが自分しかいない訳で、そのプレッシャーと自分自身も不安と闘いながらの業務でした。
でも、この緊張感をもって働けるのも、本当にいい経験をさせてもらっていると感じます、ありがたいことです。
こういう経験を積み重ねていけば、いずれは自信に繋がっていくのかなあ。
あと数か月だけど、やれること一生懸命やりたいと思います。
とまあ、
こういう経験もしていますよ、という話です。
嗚呼、もう3月。
どうしよう。
時間よ、止まってくれないだろうか。
現3年生のみんな。
就活、乗り越えよう。
Bye